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面白いものや楽しいものを振り返る

Nintendo Switch2のひみつ展を遊んだらおもしろすぎて妖怪になった

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Switch2発売。2025年6月5日は記念日になるだろう。

さて、過去最大級の数多あるローンチタイトルから遊ぶなら何だろうと考えたときに出たのがこれだ。

『Nintendo Switch2のひみつ展』

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他のローンチで遊びたいのは、自分はもうSwitchでやったことがあったり(ゼルダ)、HDリマスター(ブレデフォと幻水)だったり、Steamで買ってたり(ホグレガ)している。

「Switch2のローンチ」なのだから、やるならこれだろう!

もともと、家電やロボットなどの展示会で行われるようなテックデモ的なものが好きなのだ。

任天堂ローンチタイトルの「その機種でしかできないことを全力でやってるソフト」って異様におもしろいことが多い気がする。

あの伝説的ソフト『スーパーマリオ64』だって64のローンチタイトルだし、Wiiの『Wii Sports』とかもう遊び方の革命だった。

ニンダイの告知で出ていた時にめちゃくちゃ楽しそうだったので有言実行。

なお、初代Switchローンチ『1-2-Switch』はまったく心惹かれなかったので動画で見たことがあるだけだ。陰キャが出ている。

大きなSwitch2の上を歩き回る

『Nintendo Switch2のひみつ展』は、ニンダイの事前番組などで出ていた通り、大きなSwitch2本体の上を歩き回ってSwitch2のことについて知ることができる、学習ソフトっぽい感じのゲームだ。

コミケ待機列を彷彿とさせる入場待機列からアバターを選び入場する。

会場はSwitch2本体とその周辺機器の上。

テーマパークで新商品の展示会をしている感じだ。ニンテンドーミュージアムのSwitch2会場だったのかもしれん。

ミニゲームを通して新機能を遊べたり、テックデモで「Switch2で新しくできるようになったこと」をそのまま体験したりできる。

個人的にはこのテックデモに衝撃を受けまくり、周囲の人間に「マリカとかいいからひみつ展を遊べ」とSwitch2片手に迫る妖怪と化した。

歩き回れるエリアはA〜Lまで。多くね?

ジョイコンや液晶上はもちろん、プロコンや充電グリップ、ハンドルコントローラーやSwitch2用USBカメラ、挙げ句の果てには本体を分解した基盤の上まで歩いて見て回ることができる。

見せてやるから分解するなという強い意思を感じた。

おもに遊べるのはこんな要素。

スタンプラリー

会場内を歩き回ってスタンプを集める。

このスタンプはそれぞれの部品に対して用意されていて、たとえば右のジョイコンなら「Aボタン」「Bボタン」「Xボタン」「Yボタン」でそれぞれスタンプがある。

このスタンプをすべて集めないと次のエリアに進めないので、自然とコンプリートを目指すことになる。

ひみつクイズ

あちこちにクイズを出すスタッフが立っていて、話しかけるとSwitch2に搭載されているさまざまな機能やしくみについてのパネルを見ることができる。

パネルをすべて読むと、スタッフからクイズを出される。パネルの内容をちゃんと理解したかの確認問題だ。

この説明パネルが子どもでもわかるくらいの易しさながら、大人でもなるほどとなる絶妙な塩梅ですばらしい。

シンプルにスライドが面白いのだ。

あの〜、あれ、桜井さんのゲーム作るにはに通ずるものを感じる。

プレゼンのスライドがめちゃくちゃに上手い。

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つい笑ってしまったスライド。かわいい

紹介されている内容のほとんどがすさまじい技術の塊なのだが、スライド1枚でしれっと「やりました」と済ませてくるのに任天堂の謙虚さを感じる。

いや謙虚じゃないよ。狂人の集まりすぎるよ。

いくつか狂気を感じたスライドを紹介する。

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スピーカーから鳴らす音が、周囲環境の影響を受けても想定通りに聞こえるように加工しているという話。

その「加工する」がどれだけ大変だと……………

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同じく音周りの話。こちらはノイズキャンセリング関係。

テレビ環境だと部屋・テレビ性能で音の鳴り方が変わるので、こんなふうに消してますという話。

「どう響いているかに合わせて」の一言で済ませていい話じゃないよ………………………

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こちらはジョイコンのマウス機能の話。

ジョイコンに非常に小さなカメラがあり、それでマウス機能を実現しているが……という話。

ストラップの有無でテーブルからの高さが変わるので、カメラのピントが合わなくなってしまう問題を「レンズをカスタムして」解決しています。

……いや「レンズをカスタムして」の一言で済ませていい話なのか!?

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「とっても大変だけどやりました」

3分クッキングってレベルじゃねえのよ

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開発者に訊きましたでも話題に上がってクエスチョンマークが止まらなかった、「Switch2でSwitchソフトが動く」話。

などなど、とにかくプロの技術の塊と工夫をこれでもかと叩きつけてくれる。

ひみつクイズに限らないが、とにかく「理屈はわかるが意味はわからない」をわんこそばよろしく流し込まれ続けるのがひみつ展だ。

テックデモ

14のテックデモがあり、新しくできるようになった振動を使ったギミックや、両手でのマウス操作、HDRによる花火演出や立体サウンド表現などの体験ができる。

こればかりは実際に遊んでもらわないとわからないが、とにかくすごい。

個人的に特にヤバいと思ったのが「HD振動2サウンドデモ」。

ジョイコン2にスピーカーは内蔵されていないのだが、細かい振動操作によって音を出すというもの。

音とはつまり振動なわけなので、振動するなら音が出せる、という理屈はまあわかる。

わかるが、いざスピーカーのないものからあんなにクリアな音が鳴るのを聞くと、まあ、ビビるよね……。

これを触って自分は「ひみつ展遊べ」と押しつける妖怪になりました。

ミニゲーム

ひみつクイズやテックデモで知った機能を存分に使った20のミニゲームが遊べる。

クリアだけならさほど難しくないが、完璧なスコアを目指そうとすると難易度が跳ね上がる。

エンジョイ勢にもやり込みゲーマーも楽しめる設計だ。

中でも「トゲトゲよけ」はゲーム内でも何度も「難しい」と言及される。実際難しい。

マウス操作で降ってくるトゲを避けるゲームだが、どうもシューティングゲーム好きのスタッフが作ったらしい。

いちばん簡単な難易度から弾幕シューティングレベルのトゲを山のように降らせてくる。

これが難易度が上がると、自機がふたつになる。両手マウスで弾幕避けをさせられる。狂ってるよ……。

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画面密度としては高くないが、このトゲ、結構速いのである

しっかりやりこもうとすると苦戦を強いられる。やりごたえは十分だ。

自分は他のミニゲームはコンプできても、このトゲトゲよけ4はできる気がしない。

総プレイ時間はちょっと把握できてないのだが、少なくとも6〜7時間はやっている。

990円でこの感動はちょっとお得すぎる。

というより、まさに手にして遊んでいるSwitch2に対して、こんな血と涙と努力と技術の結晶、5万円でいいんですか!? という気持ちになってくる。正直多言語版の7万円ですら安い。

学習ソフトとしてもすばらしい。

さまざまな技術の複合体なこともあり、「ものづくり」に対して何らかの興味がある人ならば、惹かれる部分が必ずある。

自分は基盤までなめるように見せてもらえてちょっと興奮してしまったよ……。

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内部エリアに入れるのは最後も最後なのだが、こんなふうに基盤の上を歩かせてもらえる。カメラもぐるぐる回せる。

だいたいの人は他のゲームに夢中か購入待ちの状態だろうが、頼む、全人類Switch2を買ったら『Nintendo Switch2のひみつ展』を遊んでくれ。

この感動を味わってくれ……………。