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Site icon image ゴモクマ書跡

面白いものや楽しいものを振り返る

【その3】混合性結合組織病と診断されるまで 2025-現在【膠原病】

前回の記事はこちら。

年明けて2025年からの続き。

2025年1月9日 膠原病内科

年明け早々の受診。

メトトレキサートは何の効果も感じなかったものの、即効性がないので、もう1ヶ月服用を続けて様子を見ましょう、で終了。

効かないならステロイドになるけど、副作用がいろいろあって大変だからなるべく処方したくない感じの雰囲気。

自分としては、アレルギー性皮膚炎で塗り薬のステロイドでかゆみを抑えるのは日常茶飯事であるし、薬を飲むとは副作用と背中合わせの行為であることもわかっているつもりだ。

自分が常用しているコンサータなんか、麻薬扱いされて国によっては持ち込むことすらできない。

(おかげで仕事で海外に行くことになったとき、調べものと荷物検査で止められないためにものすごく苦労した。閑話休題)

はよステロイドにならんかな、と思った。

2025年2月6日 膠原病内科

順調にメトトレキサート服用を続けて3回目の受診。

まったく良くなる兆しがないと話して、ついにステロイド(プレドニン)に切り替えてみましょうということになった。

内心小躍りする。長期間服用による副作用については、懇切丁寧に説明を受けるが承知の上。

即効性という点では大変頼りにしているのだ。「今」困っている事象に対する選択肢としての信頼性は自分の中でものすごく高い。

お試し処方ということで、プレドニン5mgを1錠と胃薬(ランソプラゾール)を処方。

処方後。

指の痛みがなくなった、という明確な感覚はなかったが、「明らかにマシになっている」程度には変化を感じ取れた。

はじめて薬が効いた瞬間だった。

2025年2月21日 謎の高熱

昼過ぎくらいからなんだか熱っぽいな、と思いながら仕事から帰宅して熱を測ったところ、発熱していた。

記録を残していなかったが、37.6ほどだったと記憶している。

平熱が低めで、ふだんは37度台に乗っている時点で発熱ぎみと判断しているので、もう明らかに熱が出ている。

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常備薬としてディパシオ(マツキヨブランドのやつ)があったので、服用して就寝。
(今思うとイブプロフェンだ。気をつけなければ)

まあ結論から言うと、解熱は効いたが良くはならなかった。

2025年2月22日 解熱→発熱をくりかえす

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このとき、自宅近辺の住宅地は、積雪と除雪された雪を合わせて数メートル単位の雪壁ができているとんでもない豪雪に見舞われていた。

しかもその状況下で自分ちの区域の消雪パイプが壊れて水も出ず、パイプが敷設されているので除雪車もこないという、この町内だけ遭難してるみたいなことになっていた。

車が出せなければどこにも行けないのだが、出したら出したでスタックして動けなくなる可能性があってものすごく嫌だった。

嫌だったが、自分は体調不良の時に熱が出ることが少ない。

あれほど明らかに発熱するのは非常に珍しかったので、新型コロナでもインフルエンザでも怖い。

ほとんど検査がしたくて行ったようなものだ。

結果としては新型コロナ、インフルエンザ、ともに陰性。

実は初めてインフルエンザ検査の鼻綿棒を体験したのだが、違和感はあれどまったく痛くなかった。
鼻中隔湾曲症の手術の恩恵をこんなところで得られると思わなかった。

普通に風邪じゃないかな、ということで、抗生物質のフロモックス100mgと頓服のカロナール300mgを4回分処方。

帰ってきてからは安静にしていようとずっと横になっていた。

動画を横で流したり、布団の中でスマホをいじったりゲームしたりは少ししたものの、夜まで寝て過ごす。

そして熱がぶりかえした。なんならもっと上がった。

2025年2月23日 体温ジェットコースター

ここから明らかにおかしいと感じて、細かく体温の記録をとり始めた。

1:00 38.2
8:30 36.6
11:00 37.1
13:00 36.1

昼前に食べたみかんと昼に食べたヨーグルトは吐いた

18:00 36.1 熱は落ち着いたかなあ

なんとか薬を飲むために、果物やドライフルーツ、ヨーグルトなどを胃に入れていたものの、それすら吐いてしまっていてまずいな、と思っていた。

食欲がまるでないわけではなく、その時は食べられるものの、あとから戻しそうな予感がある微妙な体調感覚。

家族に頼んでポカリとOS-1を用意してもらい、それだけは飲むように心がける。

2025年2月24日 体温ジェットコースター継続

6:30 38.2 もうめちゃくちゃだよ
10:00 36.6
11:45 36.5
18:30 38.5
19:00 38.8 夕飯後
22:00 39.0
22:30 38.5 ディパシオのむ

最初に処方されたカロナールがこの日で切れてしまった。

寝すぎて横になって寝ているのもつらく、かといって体調が悪いのも明らかなので動き回るわけにもいかず。

布団でゴロゴロする虚無の時間を過ごす。

この日がもっとも熱が高くなった日で、コロナインフルでもなく、抗生物質飲んでてこれって、かなりヤバくないか? と思っていた。

解熱剤が切れると高熱が戻るという法則もわかってきて、状態が良くなっていないことにも気がつく。

顎と耳の間あたりが熱をもって腫れる症状も出ていた。母から「おたふく風邪とかじゃないよね……?」と疑われる。

あまりにも改善しないので、最初の内科にもう一度かかることを決めた。

2025年2月25日 内科→耳鼻科へたらいまわし

0:30 36.5
8:30 36.3
11:30 36.5
14:00 38.1
17:30 38.3 帰宅 カロナール500のむ
19:00 37.3

起きた時は昨晩飲んだ解熱剤が効いていて、熱が下がっている。

さすがにこう何日も続くと慣れてきてしまった。ここで油断してはいけない。

即内科へ直行。前回抗生物質を処方してくれた担当医は休みで、例のグチグチ医師が診察担当だった。ハズレ。

抗生物質が効かず症状が継続していて、顎下も腫れているという話をする。

「唾液腺とか舌下腺っぽいですね。この間抗生物質も処方してるんで、うちじゃできることないですね。たぶん耳鼻科。そっち行ってください」

い、今から……?

カロナール処方すらなし。とっとと帰される。

いやマジか……と思ったが、あのグチグチ医師にすがったとて良いことないなと切り替えた。

耳鼻科を探す。鼻中隔湾曲症の手術をしてくれたところは非常に良いが、予約なしで飛び込み診察はも……のすごく待たされる。

自宅近くでもう一件別の耳鼻科を見つけたが、Webの当日診察受付が30秒も経たず予約いっぱいで締め切られて断念。

さらにもう一件、名医と話題の耳鼻科があるが、こちらも死ぬほど待たされる。

もう待たされるのは覚悟の上で、手術をしてくれた耳鼻科に向かうことにした。

午後の診察開始いちばんに受付を済ませ、実際に診察が受けられたのは2時間半ほど待った頃。

また発熱していたので、発熱対応として車の中で待たされている。

下がり気味の元気なうちに、近辺のコンビニに寄ってカットりんごと水分を確保しておいて本当によかった。

診察を受けた結果、扁桃腺の炎症(扁桃炎)との診断。

喉の痛みがまったくないのに扁桃腺?

確かに喉に腫れなどは一切ないのだが、腫れのある顎と耳の間の位置的に、扁桃腺だろうとの医師の判断だった。

いろいろな薬を処方される。

ここで登場。「プレドニン錠5mg」 ステロイドだ!

薬剤師とも相談して、膠原病内科から処方されている5mgと合わせて、一時的に1日20mgとなる処方になった。

ほかにはトラネキサム酸250mg、ファモチジン20mg、メイアクトMS100mg、カロナール500。

2025年2月26日 劇的な変化

8:00 35.9
15:30 35.5

明らかに体温が落ち着いている。うっすらとあった体調が悪いときの気怠さがない。

数日ぶりにちゃんとした食事を摂った。

顎下の腫れも残ってはいるが、熱は持たなくなった。

耳鼻科の処方がてきめんに効いている。

23時頃になっても体温が再び上がることはなく、ここでやっと落ち着いた、と判断できた。

まともに固形物を食べられていなかったので体重計に乗ったら、この数日間で4kg落ちていた。う~ん不健康。

この翌日に膠原病内科の予約があったので、いっそ症状が継続していたら膠原病科の先生に診てもらえたのでは?とちょっとよぎったりした。

2025年2月27日 膠原病内科 指が軽い

朝起きて気づく。指があんまり痛くない。

寝起きはとくにひどく、起き上がったり、服を着替えようと指をひっかけただけで響くような痛みがあったのだが、それがなかった。

握るとこわばりはあるのだが、それでも数カ月前のあまり痛みがひどくなかった時期に近い感覚がある。

思い当たるのはひとつだけ。ステロイドが増えたから。

「ちょっとマシ」ではなく、「よくなった」と体感できたのはここだった。

上記の話を膠原病内科でもしたが、まだお試しだからと処方はプレドニン5mgで据え置き。

耳鼻科のぶんのステロイドがなくなったら、また指の状態は逆戻りするんだろうな……。

ちょっと良い状態を体感してしまったがために、若干の憂鬱を覚える。

呼吸機能の検査とCT撮影を予約して、この日は終了。

2025年3月18日 呼吸機能検査とCT撮影

この日は診察なしで、検査のみ。

肺活量とかそのあたりを調べる検査とCTだ。

そもそも呼吸(とくに吐く)が下手な自覚があった。

ラジオ体操はじめ、動画などで深呼吸や瞑想の呼吸に合わせると、息を吐ききれなくて逆に苦しくなっていくのだ。
自覚があったからこそ、鼻手術をするに至ったといえる。

鼻は非常に通るようになったが、やはり深呼吸は苦しいので下手なのは相変わらず。

すぐ息切れするし、体力もないので、呼吸機能は良かないだろうなとは思っていた。

まさか検査技師に首を傾げられるほどとは思わなかったけれども。

2025年3月27日 膠原病内科

もはやいつも通りになりつつある月イチ受診。

呼吸機能検査とCT結果、そして前回の血液検査の結果を見て「間質性肺炎の疑いあり」と伝えられる。

あれ、膠原病で併発してるとヤバいやつじゃなかったっけ?

呼吸器内科で診てもらう必要が出てきたということで、院内紹介で1週間後に急遽予約。

同じ院内なので、呼吸器で診察受けたら膠原病内科にも診察に来てほしいと言われる。めんどくせえな!

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(ステロイド処方があると抜歯を伴う歯科治療に支障が出るので、虫歯診てもらってこいとも言われていた)

処方は変わらず。1週間後にまた来るので、そのぶんのみ。

医者行くたびに脳内ソングが初代プリキュアになっている気がする。

2025年4月1日 呼吸器内科

院内紹介で来ました~と呼吸器の先生と初対面。

すごい気だるげで無言が多いが、グチグチ医師と違って説明はちゃんとしている。比較するのも失礼か

血液検査の値、そしてCTスキャンで肺下部にうっすらと白いもやがかかっている。

間質性肺炎の肺は呼吸時にパリパリとかバチバチみたいな音がするらしいが、それはないもよう。

「この(CTの)状態だと大抵聞こえるはずなんだけど、音しないから内視鏡検査する必要がありますね」

ん? もしかしてすでに結構重いのか???

ここで初めて知る。肺にも内視鏡ってできるんだ!?

外科手術ならまだわかるが、そもそも物体が通るようにできていないはずの肺にカメラを入れるという発想がまったくなかった。

いやでもそうか、通路があるならカメラ入れられるよな……最初に思いついたやつすげえな……。

自分がやることになったのは「気管支肺胞洗浄検査」というもの。

先端に管のついたカメラを肺に入れ、肺の中に生理食塩水をぴゅっと撒いて回収し、その水を調べて異常をいろいろ検査する。

肺に水って入っていいものなんだ……。二度目の衝撃。

肺に水が入るって、ふつうに考えたら溺死ですからね。

あまり間を置いてビビりを募らせてもしょうがないので、予約できるいちばん早い日程にしてもらう。3日後になった。

2月のドタバタの時もそうだったが、メール一本で気楽に休める職場で本当によかった。前職だったらこうはいかなかっただろう……。

上記の旨を膠原病内科でも話をする。

間質性肺炎ならステロイドをもっと増やす必要があるので、副作用対策として先にエルデカルシトールカプセル0.5μgが追加された。

プレドニンは5mgで継続。

2025年4月4日 肺内視鏡検査

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満を持しての内視鏡。検査自体は20分程度だったと思うが、そのための準備がとかく大変だった。

食事抜きと検査直前の飲水禁止。ふだんからよく水を飲むので、飲水禁止がまあまあしんどい。

本来入らない場所に物を入れる検査なので、なんかいろんな麻酔をしまくる。

  1. 麻酔ガスの吸入
  2. ガス吸入しながら麻酔の筋肉注射
  3. ガスでしびれかけの喉にさらにスプレー麻酔
  4. 咳止めスプレー

これがまあ苦くてつらい。

喉に麻酔がかかっているので、唾を飲みこんだりするとむせたり誤嚥の可能性がある。

出てくるよだれは全部自力でティッシュで拭きとらねばならない。むせるのもできるだけ我慢しろと言われる。

「私はいったい何をさせられているんだ……」という虚無感に苛まれる。

鼻呼吸ができるぶん、鼻手術の時よりはしんどくないという気持ちだけで乗り切った。

鼻の手術をしていなくて、鼻詰まりの状態だったら呼吸も苦しくてつらかっただろう。ますます鼻手術してよかったと思う。

検査自体は自分は寝転がってるだけで終了だ。

横目でカメラの映像がうっすら見えたが、途中から先生の身体が間に挟まって見えなくなってしまった。つまらん。

麻酔が切れるまで休ませてもらい、母に迎えに来てもらって帰宅。

一睡もせず30時間くらい活動して死ぬほど眠い時のようなふらふら感があったので、公共交通機関で帰っていたら相当苦労していたと思う。

この日初の食事(?)の、飲むヨーグルトは身体に染みた。

2025年4月25日 呼吸器内科 (間質性肺炎確定)

前日のSwitch2当落に賑わうネットニュースを眺めながら、内視鏡検査の結果を聞きに呼吸器内科へ。(ちなみに自分もマリカセットで落ちてました)

やはり炎症反応が見られるということで、「間質性肺炎」の診断が確定。

膠原病内科のプレドニン処方を中止する形で、呼吸器内科からプレドニン処方と相成った。

処方はプレドニン35mg(5mg×7錠)、バクトラミン配合錠1錠。

プレドニンって大きい錠剤、ないのね……?

2025年5月7日 膠原病内科 (混合性結合組織病と確定)

呼吸器内科からの間質性肺炎の診断を受けて、「混合性結合組織病」と確定。

新しいお薬もいろいろ出てきてるけど値段が高いので、難病申請しましょうか、と先生から提案された。

次の診察時に診断書をもらい、諸々手続きに行くことになっている。


ここまで大変長かったが、自分が「混合性結合組織病」と診断されるまでの過程は以上。

こうしてみてみると、よくまあせっせとこんなに病院に通ってるもんだ。

合間にADHDで心療内科にも行っているし、歯医者も見つけて通い始めている。(初期の虫歯がいくつかあった)

医者だけで月の休日、半分くらいなくなるんじゃなかろうか。

診断がおりたことで、考えることや気をつけること、やることが少し明確になった。

記録をつけていくだけでも貴重な資料になる(と勝手に思っている)ので、今後もまめにつけていく。